ね〜え




ぺたぺた歩いて道場へやって来ました。
そこに居た従弟を捕まえて、二者択一。
「なあ成、お前SexyなのとCuteなのとどっちが好きだ?」
「はぁ?何いきなり??つか梵、南蛮語言われても俺判んねぇから」
「Ahーもう面倒臭ぇな・・・つまりアレだ、色気あんのと、可愛い感じだったらどっちがいいか、って」
「あー魔王の嫁さんかいつきかって言われたら俺は魔王の嫁さんだな・・・って、でもごめん梵、俺小十兄の趣味なんか知らねぇし」
「な・・・何でそこで小十郎が出て来んだよ?!俺はお前に聞いたんだぞ?」
慌てる政宗に、はあ?と呆れてひとこと。
「梵が興味あんのなんか小十兄ひとりじゃん」

お次は書庫にやって来ました。
あ、綱元発見。
「綱元、お前SexyなのとCuteなのだったらどっちが好きだ?」
「どちらでも」
「・・・お前適当に答えてねぇか?あのなぁ、俺が聞きたいのは、」
「色気があるのも可愛らしいのも、結構なことじゃないですか」
「・・・(何時の間に南蛮語覚えやがったんだ綱元・・・)」
「ああでも、景綱でしたら多分Cuteなほうが好みじゃないですかね?」
案外綺麗な発音でそのことばを言ってのけてから、にっこり笑って、ひとこと。
「アレは、過ちを犯すのではないかとこっちが心配になるくらい、梵天丸さまにめろめろでしたから」

一対一か、と私室で悩んでいると、天井に気配を感じたので、ごろりと仰向けに倒れこみながらその気配を睨んでみました。
「Hey猿、お前だったらSexyなのとCuteなの・・・って赤いのはSexyとは縁遠いからお前はCute派だな。そうすっとCuteのほうが優勢か・・・」
「・・・竜の旦那、・・・いやそりゃ天井裏に潜んでる俺様も悪いよ?でもいきなりなんなのソレ。しかも意味判んないけど若干失礼なこと言ってない?」
「団子銜えたあいつがSexyだとかぬかしやがったら俺自分に自信失くすわ」
「でもさぁ、良く判んないけど、そんなこと言ったらうちの旦那と対極の竜の旦那は所謂そのきゅーととかってのは無理じゃないの?」
天井から降りてきた迷彩服の忍は、手甲の付いたその手で、顎を掻きながらひとこと。
「竜の旦那はどっちかって言わなくてもお色気担当だよね?で、右目の旦那は多分可愛らしいモノ好きだよね?」

そのまま私室でへこたれて文机に懐いていたら、お悩みの原因がお茶を淹れてやってきました。
「どうなさいました?」
「小十郎!!」
がばりと顔を上げて。驚いた様子の小十郎に向かう、その顔は真剣そのもので。
「俺はどっちかって言えばCuteの対極に居るらしい。でもな!!俺はお前の為なら、これからいつきンとこ行って弟子入りしてCuteになって来る!!」
「・・・はぁ???」
何でいつき?何で弟子入り??意味不明な主の言動を、何とか自分の中で翻訳しようと小十郎は脳味噌ぐるぐるしてみました。
いつきと言えば農民たちのアイドル。其処に弟子入りと言うことは・・・つまり。
小十郎は目を輝かせて主の手をがしっと取りました。最上級の穏やかな笑顔(男前五割り増し)付きで。
「政宗さま・・・!!」
「こ・・・小十郎・・・」
(まさか政宗さまが農業に興味を持ってくださるとは・・・!)
「わざわざ最北端まで御自ら赴かれなくとも・・・僭越ながらこの小十郎がお教えいたしますものを」
「そ・・・そんな、小十郎が、俺に・・・??」
(こんなに小十郎が俺にCuteさを求めてたなんて・・・!!)

お互いキラキラした目で、手を取り合って見つめあう奥州双竜を中庭越しに見遣って、三人でお茶を啜ります。
「なーんか、さぁ・・・あれ絶対梵勘違いしてるよね・・・」
「心配するな、景綱も大いに勘違いしている」
「・・・あの、伊達では誰かあのふたり止めようとかって無いの?」
「無い無い」
「アレを放置して楽しむのが、伊達家臣の嗜みというやつですので」
「あ、そうなんだ・・・」
お互いがお互いの勘違いに気付いて、正に犬も食わない喧嘩をするまで、あと、半刻。

******
その後、甲斐主従(おまけ♪)

「旦那〜、ただいまぁ」
ぐったり疲れた様子の佐助を見て、幸村はちょっと驚きました。
「どうした?奥州はもう通い慣れたと言っておったのに」
「ええおかげさまでね〜」
若干皮肉だったのだけれど、もちろん素直さ十割の主には通じず。溜息をひとつついて、かくかくしかじか、こんなことがあってねと説明しましたら。
「ほう・・・政宗殿が斯様に悩まれておられたとは・・・」
ぽんっ。
「それでは書状をしたため、励ましのことばと、某の想いをお伝えしようではないか!!」
「ああそうだね・・・って、えええええ?!俺様今戻ってきたばかりなんですけど?!」
とんぼ返り決定。

「小十郎、真田幸村から妙なletterが来てな」
「また真田ですか」
眉間に皺を寄せた竜の右目に、ぎろりと射竦められて思わず佐助は謝ります。本当すみません空気読まない子で、と、保護者のきもちになりつつ。
「あはは〜、すみませんまたお邪魔してマス・・・」
「てめぇは兎に角、てめぇの主のほうだ。ったく何考えてやがんだ・・・」
ぶつぶつ文句言いながら、政宗に手渡された書状を読み出した小十郎の、・・・手が、ふるふると震えてきました。
あ、やばいソレ怒りのあまり震えてます??
「おい猿飛・・・」
「・・・いや、本当にほんっとおーにすみません・・・帰ったらちゃんと教育しときますんで」
だからここで極殺発動は勘弁してください。
だらだら冷や汗をかく佐助を気に留めるでもなく、煙管を手にした独眼竜は、ぷかりと紫煙を吐き出して。
「意味判んねぇletterは紙と労力の無駄だって言っとけよ?何だ『思い悩まれることはござらぬ、せくしーときゅーとが同居しているのが政宗殿の魅力でござる』って、どんだけ頭悪い文章だよ?」
「・・・政宗さま、甲斐との同盟、破棄いたしませんか」
「えええええ??!!何ソレ大人気ない・・・!!」
ぐしゃりと書状を握りつぶして、低い声で唸った小十郎に、慌てて突っ込む佐助がおりました。

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MOON'S AQUAさま相互リンク記念捧げ文です♪戴いたリクエストは『かわいい双竜』でした。・・・可愛いの意味はき違えてるよ!という突っ込みは覚悟しております・・・

(ナガノ/091122)

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